「まもあんのバンコクライフ」 まもあん本舗Blog 

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屋根裏の怪人はいるのか?

まもあん幽奇譚 「屋根裏の怪人はいるのか?」

 ぼくは推理物が大好きで、よく読んできました。バンコクという土地柄新書で入手するには費用がかかりますので最近はもっぱら古本屋さんに月末か月初めに数冊まとめて買ってきます。でもなかなか時間配分ができないため、溜まる一方。そこのところ反省し、最近は地下鉄に乗る時間を有効にとカバンの中には文庫本が入っていたりします。なんとなく10代が懐かしい。昔と同じことを30過ぎてもするんですね。
 さて、いろんな推理物を呼んできました。アガサ・クリスティーやエラリー・クイーンは全部呼んだのでは。そして赤川次郎先生が大好きで日本にいたときは全部呼んでいました。まだファンクラブありますか?一時期ファンクラブの会員誌の編集をしたことがあります。急に光文社さんにお邪魔したことを思い出しました。赤川先生とは一度だけお会いしています。
 でも10代の頃、呼んでいたのは、アルセーヌ・ルパン物。少年向けの全集を図書館で借りていました。
 ぼくの特技があるのであうが、歩きながや読める。または読みながら歩ける。
 下校の際坂道を登りながら、車や電信柱に注意し、本を読みながら歩いていました。時間を有効に使っているというか、読書おたくというか、安全無視というか。そして、もう1つはまっていたのが江戸川乱歩の少年物。多分、小学生のときに全部呼んだのでは。そして中学でも懐かしくて呼んだかもしれません。
 
 さて、その江戸川乱歩先生の作品に屋根裏に忍び込む怪人の話があります。
 
 新居に越してきて、床につきます。
 ちょんぷーさんはすでに横になっています。電気は消灯済み。
 ぼくは目を閉じようとします。
 そのとき、

 がたがた!

 上から音が。
 上は天井です。
 天井?
 今いる住まいはタイ的にはタウンハウスと言って、日本的には長屋。4棟がつながっています。入り口は当然別ですが、2階建て、1階はリビング、キッチン、物置、トイレ、2階は3部屋にトイレ。間取りは同じ。そして入り口は別でも天井はつながっています。
 天井はパネルを引いていますが、外から三角屋根となっているので、十分に空間ができています。
以前、ちょんぷーさんのおかあさんが間違って部屋の鍵を中に入れたまま外からロックしたとき、ぼくはドア付近の天井のパネルをずらし天井へ登り、ドア向こうのパネルをずらし、中に侵入という007行為?をやっています。そのとき、天井裏を見ました。大きな空間です。雨降ったら雨漏りしないよな・・・と真剣に考えました。(このお話は「我が家でも復旧作業」をご参考ください)

 天井裏には十分な空間がある。
 それをぼくは知っています。
 そして、そこから音が。
 
 がたがた!

 また頭の上の方、部屋の隅の天井が音を立てています。

 ぼくは、ただ深く眠ろうとするだけでした。

 翌朝、ちょんぷーさんにそのことを伝えます。
「なに?音したの?」
 まったく気がついていないようです。
 果たして、この物音はいかに?
 
 ジェリー一族? おお、怖い。隣から天井を通って我が家の様子を伺っているのか?
 違う?ラップ音?げげ。
 正直新居に来てから、金縛りは・・・ないような。
 でも、この真夜中の天井裏の怪音はそれ以降、聞いていません。
 そして、それ以降・・・再び金縛りが・・・


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